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『第18回進化の会 “変えられないもの”と“変えられるもの”』〜採用責任者に求められる“より深き人間観”を考える〜(第2部「次世代型アセスメント・適性検査eF-1Gのご紹介」)

2014/10/22

  • 語り手 株式会社イー・ファルコン 執行役員 水須 明
    同志社大学文化情報学部教授 統計数理研究所名誉教授 総合研究大学院大学名誉教授 中国人民大学名誉客員教授 村上 征勝 氏

※登場する方の所属企業、役職等は当時のものとなります。

第1部はこちらからご覧ください

第2部では次世代型アセスメント・適性検査eF-1Gを、開発の背景や特徴、新たに強化された機能、活用シーンのご提案などとともにご紹介させていただきます。

人事を取り巻く環境の変化と開発の背景

先ほど楠田先生からお話がありました通り、2016年の採用選考時期が変わり、人事を取り巻く環境は大きく変化しています。そんな中で我々が感じた人事の課題、それが開発の背景となっています。

まずは脱ナビ。これからは大量採用から厳選採用へと大きく焦点が移行していき、短期決戦で判断をして絞り込み、採用の内定を出した後の長期間に渡るフォロー活動が必要となります。16採用においてはすでにそれが求められ、フォロー期間が長くなったことで生じる内定辞退、途中離脱にどう対応していくのかという課題も浮かび上がってくると思います。

次に、新興国の発展によるグローバル化の通常化。優秀な人材を外から日本に取り入れていかなければならない。また日本からもどんどん活躍の場がグローバル化してきている。そうなると、異なる文化や言語体系、あるいはそれに応じたマネジメント、管理の仕方、考え方を大きく変えていかざるを得ないだろうと思います。

そして、国内の少子化や人材変容による人材活用の見直し。今いる人材、既存の社員をどうやって有効に活用していくのか、こういった人材活用の見直しが必要になり、人材の多様性であるとか、実用化ということが人事の課題として浮かび上がってくると考えています。

これらの課題に対応するための当社の視点と、その視点に対応するアセスメントの要件、開発ポイントを3つに絞ってまとめています。

まず1つ目、一人ひとりの個性、多様性をどのように把握していくべきか。これに対応する要件は、変えられないものと変えられるものに着目し、多角的に人材を把握できること。これは今回のテーマに掲げさせていただきましたが、変えられないもの、変えられるもの、変わりにくいもの、あるいは大きく変わっていかなければならないもの、これらをどうとらえて整理していくのかが、人をきちんと見ていく、見極めていく上ではとても重要な視点になってくるだろうと思っています。

2つ目は、採用選考での惹きつけや入社後のマネジメントをいかに実現すべきか。これには、人材の強み、弱み、動機を把握し、採用、配置、育成、登用といった各場面での実用性があることが要件となります。採用の場面での重要性はもちろんのこと、その後のすべての流れに連動し、一貫して活用できるアセスメントであることが重要になると考えています。

3つ目は、異なる文化背景を考慮したアセスメント、マネジメンはどうあるべきか。これには、単なる翻訳に留まらない文化背景への対応をすることが要件になる。様々な文化、考え方、価値観をもった人たちが同じ環境の中で仕事をしていくとき、表面的な理解だけでは対処できない、その対応が必要になってくると考えています。

こうした背景、視点で次世代型アセスメントの開発が始まり、現在に至ったということです。以前のeF-1は多様に多面的に見るという考えで開発をしてまいりましたが、eF-1Gではさらに視点を増やし、193の測定項目から得られたデータを、パーソナリティの基礎部分、日々の傾向から作られた性格傾向、行動に表れる能力面の特徴、特定の場面や役割における適性という4つの階層構造によって整理、分析。ひとつひとつの視点が非常に分かりやすく、結果を見ればその人の人物像が特徴的に浮かび上がるようになっています。

機能強化された注目すべき4つの項目

eF-1Gのすべてをご紹介するには時間に限りがありますので、とくに機能が強化された4つ項目をご紹介したいと思います。

まず1つ目は、『自己形成を支える経験の豊さ』。これは発達心理学の考えに基づき、基礎信頼、自己効力感、自己客観性、計画有能感、自己同一性といった5つの視点でみていきます。幼少期、思春期、あるいは社会人に出るまでの青年期に、人とどのような関わり方、どんな経験をし、それをどう解釈してきたのか、それが人の人格形成において大きな影響をもたらすということが分かってきています。幼少期における親や親戚との関係性は基礎信頼を形成するカギとなりますし、児童期に経験した、周囲からの期待に応えてがんばり抜いた経験は自己効力感を獲得するのに大きく影響します。さらに、思春期の前半、多様な人間関係の中で自分はどんな人間なんだろうと考えることが自己客観性の獲得に、思春期の後半、あるいは青年期の前半に自ら計画を立て成し遂げてきた経験やがんばりが計画的な有能感、自ら考えて先を読む力の獲得に影響します。そして、青年期の後半、これは社会人になる前だと思いますが、悩みや葛藤から逃げずに向き合う経験が自己同一性や周りとの関係性の構築に大きく影響する。こうしたことが見えてきました。たとえば、基礎信頼感を獲得していないと人に対する不信が強く出ることがありますし、計画的な有能感が未形成だと、しっかりと形成されていれば様々な要求に対する勤勉さという形で表れるところが、回避や消極性という形で表れてくる、そうした構造になっていると考えられます。面接の場面ではなんの問題もなかったのに、いざ入社してみると会社になじめず出社できなくなるといったことも、こうしたことが遠因になっているのではないか。社会に出る前の段階で、どんな経験をしてきたのか、どんな力を獲得してきたのか、どのくらいのポテンシャルをもっているのかをきちんと測定することによって、最近非常に問題になっている社会不適合といった問題にも対応できるのではないか。そこをきちんと見定めていくということが、人を活かしていくと言う意味において、重要な視点になってきているだろうと考えています。

2つ目は『基本特性』。通常、基本特性と言うと6つか8つの視点で作られたひとつのレーダーチャートで表されます。しかし、我々はパーソナリティとは自己と外界をつなぐ、つなぎ役であり、多角的な視点と網羅性のある切り口で見ていく必要があると考え、きちんと多面的に人を見るには、レーダーチャートを自己系特性と関係系特性の2つに分ける必要があるとの結論に至りました。他社さんのアセスメントを30種類くらい集め、それらがどんな視点をもって人に切り込んでいくのかを整理した結果、関係系を非常に重視しているアセスメントもあれば、逆に自己系に偏ったものもあります。どちらかに偏っていても、それが目的と合致していればよいのですが、我々はやはりその両方をみていくことが非常に大事だろうと考えています。

そして、3つ目は『能力テスト』。これは言語、非言語という視点がベースにあって、その得点の高さで人の能力を測るのが通常かと思います。ですが我々が蓄積してきたデータを用いて、縦軸に創造力、横軸に言語力・数理力をおき、得点分布図を作成したところ、確かに言語力・数理力が低い、いわゆる頭の悪い人の中に創造力が高い人はいないけれど、言語力・数理力が高い人の中には創造力が高い人もいれば、低い人も存在することが分かってきました。言語力・数理力が高い、いわゆる能力テストで高得点を出す人の中にも、ただ単に頭が良いだけで頭が固く、仕事の成果は上がらない人がいると言うことです。この問題を解決するために、言語、数理力だけではない創造性、創造力のある人たちを採るための仕掛けを能力テストに埋め込んでいます。

最後、4つ目は『職種適性』。外⇔内でビジネスの場を表す軸と、現在⇔未来の時間軸とを交差させて出来た4つのゾーンのどこに当てはまるかで、どんな職質の職種にどの程度の適性を備えているのかを一目で分かるようにし、その人の特性を見ていこうというものです。4つのゾーンはそれぞれ、外×未来はプロモートし切り込み誘導するプロモーターゾーン、外×現在はサポートしつつ要求に応じるサポーターゾーン、内×未来はイノベーティブに未知を開拓するイノベーターゾーン、内×現在はルールに従って環境を維持するアドミニストレータゾーン。今ある職種を当てはめてみると、イノベーティブゾーンは商品開発や事業開発ですし、サポートゾーンはサービス業や事務系の仕事が該当するかと思います。ただし、そうした点として職種を見るのではなく、もっと構造的に見ていけるのがこの項目の特徴です。たとえば、人事の仕事。今まで通りの労務管理が中心なら内×現在の特性だけでよかったのが、戦略的な採用をしていこうとなれば外×未来の特性も求められるし、新しいコンセプトを求められれば内×未来の特性も必要になってきます。職種も求められる要件も多種多様になってきている今、こうして人の特性を点ではなく構造的に見ていく視点が非常に重要だと考えています。

適性検査eF-1Gによる人事課題への対応

我が社の適性検査は、おかげさまで累積500社、一年間で10万件以上、総受験者数では100万人以上の方にご利用いただきました。採用から育成、あるいは人材フローから登用、あらゆる場面で活用していただいています。 他社さんのアセスメントに目を向けますと、採用と配属が分断されているものが多いと感じています。しかし、我々は人を活用していくには、採用だけではなく、育成、配属、登用、発掘、すべての過程を一貫性のある視点でみていく、こうした考え方がきちんとなされていないと、人を有効には活用しきれないと考えています。eF-1Gは標準装備として受験者おひとりに対してA3版が1枚、他に4種類のアウトプットを提供いたしますが、この5枚でスクリーニングから面接、内定承諾、内定者フォロー、配置などなどすべてのシーン、あらゆる目的に応じて対応、活用していただける仕様となっています。

たとえば、面接官のパフォーマンスアップや内定辞退者を防ぐことが目的であれば採用面接シートを、長引く内定期間中のフォローアップにはフィードバックシートやワークシートを、内定後の配属の検討用、配属後の関わり方の資料としては配属先向けシートといった形でご活用いただけます。とくに16採用においては、内定辞退の防止というのが重要なテーマですが、採用面接シートには受験者の心をつかむ、あるいはモチベーションを維持させるためのポイントが具体的に提示されます。

その他にも、採用選考時のテーマとしてはハイパフォーマンス適性の確認や問題行動の危険度の確認など、配属や編成時のテーマとしては会社独自の職種適性の見定めや最適組織編制ができる仕組みづくり、人材育成時のテーマとしては人材特性を活かしたOJTの実現やマネジメントの強化など、登用や発掘時のテーマとしては埋もれたタレントを発見するための仕組みづくり等々、それぞれのシーンにおけるテーマに応じて、採用から登用まで一貫して使っていただけるアセスメントとなっています。

じつはこうして採用から登用まで一貫して使えるアセスメントの原理は、様々な企業様に当社のアセスメントを実際に活用していただいた中から生まれたものです。様々な活用場面の中で我々が得てきたもの、原理原則となるものを見極めた結果がこの商品にきちんと埋め込まれています。また、汎用モデルをベースとして、会社によってテーマも、求める人のタイプも、必要な情報も違うというところで、柔軟なカスタマイズを実現し、リーズナブルでありながらご要望にはしなやかにお応えできる商品となっています。

その他の機能強化、新機能としては、以前のeF-1では回答後翌日に出ていた検査結果が即日出るようになり、代理回答などを防ぐ仕組みとしてSMS認証による本人認証を業界初で導入しました。さらに、受験画面の入り口にあたるヘッダー部分のカスタマイズによって、会社のロゴを使う、会社のメッセージを入れる、検査名を独自なものに変えるなどして、会社のオリジナルアセスメント感を出することも可能となっています。また、多言語化においては単なる翻訳ではなく、バックトランスレーション(原文戻し方式)による設問意図の同等化や、国、エリアの文化背景を押さえたグローバル対応を実現した商品として、11月10日に日本語、英語、中国語バージョンを同時展開、今後他の言語についても随時増強していく予定です。

広く深い多彩な検査項目で人物像がここまで見える。現場で鍛え抜かれ、貴社固有の課題にはカスタマイズで柔軟に対応。心理学、統計学、比較文化学、各分野の第一人者の監修のもとで高い信頼性を備えた、使える、使われる次世代型・適性検査アセスメントeF-1G。eF-1Gは世界のあらゆる場において広い視野から才能を見出し、成長を支え、目標となる人材を目指すことを課題とし、それを実現するアセスメントとして展開していきます。

監修者を代表して

このeF-1Gの監修は心理学的な側面からは多湖輝先生、意識調査という観点からは鄭躍軍先生、統計学ということでわたしの3人が監修を行っています。多湖先生に関してはもうみなさん御承知だと思いますが、大ベストセラー頭の体操の著者、また心理学者としても非常に優秀な研究者でございます。鄭先生は意識調査、とくに東アジアの価値感調査を中心にやっている研究者で、同志社大学の東アジア総合研究センターのセンター長をなさっております。わたしとイー・ファルコンとのお付き合いは、10数年前から。わたしの恩師である林知己夫先生、国民性調査、意識の国際比較調査というような日本でも非常に大きい調査を提案され、実施されてきたデータ分析の第一人者である先生から、調査に関する色々な知識を少しでも受け継ぎたいと思い、若い人と一緒に私的な研究会を開き、林先生にご指導をいただいていた時、その若い人たちの中に現在イー・ファルコンの取締役になっている方や鄭先生がおりました。生前、林先生がイー・ファルコンの相談にのっていたこともあり、そうした関係で林先生が亡くなった後に統計の方の指導を仰せ付けられたというわけです。

その林先生の言葉には非常に哲学的な言葉がたくさんあるんですが、わたしが一番好きなのは、「データを扱う学問においてきれいな理論はいらない」という言葉。要するに問題を解決できなければどんなにきれいな理論も役に立たないということです。それからずっと言われていたのが「データは問題が解明できるように作りなさい」ということです。これは、世の中の現象にあらかじめデータがついているわけではありません、ですからどういう問題を解明、解決したいのかを考え、そのためのデータを作りなさいと言うことです。このeF-1Gは、採用や配属に関して適性を判断するという、問題解決に有効なデータを作り出せる、わたしたちはそう信じております。そういう意味でeF-1Gに期待していただけたらと思います。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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