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お客様とプロの声

『第18回進化の会 “変えられないもの”と“変えられるもの”』〜採用責任者に求められる“より深き人間観”を考える〜(第1部 「マス・リクルーティング崩壊の時代我々はいかなる視点で人材を捉えればよいか?」)

2014/10/22

  • 語り手 中央大学大学院
    戦略経営研究科
    客員教授 楠田 祐 氏

※登場する方の所属企業、役職等は当時のものとなります。

中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授
戦略的人材マネジメント研究所 代表
日本テレビ NEWS ZERO コメンテーター 楠田 祐 氏
★Amazonランキング総合71位、 会社経営部門4位(2011年6月21日) 2011年6月16日発売 「破壊と創造の人事」(出版社:ディスカヴァー21)
著者:楠田祐、大島由起子
推薦:一橋大学大学院教授 守島基博 320ページ、ハードカバー。1800円(税別)

2016年新卒採用の課題とはなにか?

今日のみなさんは採用担当の方が非常に多いと聞いていますが、2016年の採用における課題ってなんでしょうか。2015年までは4年生の4月からスタートしていた採用選考活動が、2016年からは8月になります。あるアンケート調査で、“8月スタートを守りますか?”とたずねたところ、守ると答えた企業は9%、1割しかありませんでした。倫理憲章から指針に変更されたとはいえ、採用担当者にとって、4年生に対して8月は選考真っ最中です。また3年生に対しては8月のインターンシップにも対応しないとなりません。では、学生サイドはどうでしょう。優秀な学生ほど内定をもらってから企業研究をすると、学生の就活セミナーで多くの学生がそう言っています。ということは、どこの会社でも内定辞退者が倍増するリスクがあることを想定して、採用担当者は夏休みもとらずに働かなくてはならない。ここが2015年までの採用とは違う点です。

今年(2014年)の夏休み、サマーインターンシップをやる企業が昨年から倍増しました。来年はサマーインターンシップがさらに倍増するでしょう。量と質とも拡大するので、インターンシップをやっているところは、もう設計しています。色々な企業を訪問して話を聞くと、インターンシップをしてから内定、入社となった学生は3年から5年以内の成長が早いというのが段々と分かってきました。来年、8月からの選考にプラスして、インターンシップをやらないことを論理的に語ることは難しい状況になっていると思います。今の人事採用担当に重要なことは、やらない理由を考えることじゃない、いかにしてやるのか、その行動変容力が求められています。やらないのは簡単だ。やらなくても25日には給料がもらえる。しかし、それでいいのかってことが今問われているのです。

ご存じの通り、日本では工学部の電気工学と機械工学に進学する高校生は10年前に比べて半減しました。高い授業料を払って理系で真面目に勉強しても、学部でサークルとバイトやりながら単位だけとっても、学部卒だったら初任給は一緒。そういうことをフェイスブックやLINEで高校生がもう知っている時代だ。また、1990年1.57ショック(1人の女性が生涯に生む子どもの数が過去最低となった:厚生労働省)から本格的な小子化となり、去年2013年に大卒で社会人として入社してきています。さらに加えると、昨年団塊の世代の人たちが65歳、再雇用が終わって今年から企業の中の労働人口も減り始めました。優秀な人が採りにくい、状況は大きく変わっています。それなのに今まで通りの採用プロセスで本当にいいのか、これが2016年からの採用の大きな課題になります。なにを止めて、なにを始めればいいのか。人事は現場の人たちにやれイノベーションだ、ソリューションだと研修をやらせているが、人事自体にそれが必要だ。後追いのマネ事人事では、もう沈没することになります。

人事の顧客は誰なのか?

人事の人に採用の顧客は誰?と聞くと、7割くらいの人は“現場の営業です”“研究者です”などと答えます。現場の人がこういう人が欲しいと言っていると。採用の究極は顧客に最終面接に実際に参加してもらうこと。でもそれは現実的ではない。それでは今、何をすればいいのか。つまり採用はアウトサイド・イン、これの理解を深めることが大事。これはわたしだけが言っていることではない、グローバル共通の採用人事のキーワード。先週金曜日、朝9時から5時まで、ミシガン大学ビジネススクール教授デイブ・ウルリッチ教授と時間を共にしたが、人事研究の世界的権威とされる彼も提唱しています。

アウトサイド・インの事例を少し話そう。ウルリッチ氏はこんなことを言っています。クレジットカードは確実になくなる、スマホで足りてしまう。でも、クレジット会社はポイントが付きますとか言って一生懸命カードを売ろうとしている。だから営業現場が顧客だとすると、カードを売る人を採用しなければならない。でも、カードがなくなるのにそんな人を採用してどうするの?つまり時代の先を見越すことが必要だということ。自社のビジネスの将来に必要な人材をどうやって採用するかです。従って人事や採用の顧客は社員ではない。買ってくれる人、しかも将来、それが顧客なのだ。そういう思考で、中期、新規の計画を立てる人たちと一緒になって、次はどういう人たちが必要なのかを打ち合わせをする。その席にみなさん自身が参画していますかということ。参画せずに営業部長に言われた通りの人を採っていていいのですか、ということです。

彼は年間250回、飛行機に乗って世界中を飛び回っている。先週の金曜日は朝一番でシンガポールから来て、最終便でまたシンガポールに戻った。こんなことを世界中の企業の人事に話しまくっている、もうスタートしているのです。

サイエンスなしの人事で勝てるのか?

ダイバーシティを確保するとき、面接官の無意識なバイアス(パターナリズム:強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益になるようにと、本人の意志に反して行動に介入・干渉すること)、いわゆる先入観や偏見がネックになることがよくあります。これまでと違う人材を入れようと方向性は決まった、その方向でエントリー、面接に進んだ。でも、いざ面接に入ったら、なんかこいつはうちのカルチャーに合わないのではないかと排除してしまう。あるいは、今までと違う人材を採用して配属したけれど、しばらくすると辞めてしまう。使えない。あんなのいったい誰が採用したんだとなるのです。わたしが人事に関わりだしてから30年くらい経つけれど、同じようなことを毎年聞く。これは人事にサイエンスがない結果だと思うのです。人事にサイエンスがないのは、先進国で日本だけだ。日本の人事は労務部からスタートしているから、法律を守って、制度を作って、労組の対応をして、給料を払うというサイクル、それがマジョリティ。欧米に行くと人事のヘッドはほとんどOD(組織開発)のプロ、人事はサイエンスだ。みなさんは自社で今後必要な人材、入れてはいけない人材はどんな人か分かっていますか?現在、活躍している人材、していない人材、辞めそうな人材を把握していますか?人材について採用担当者と人事部長、営業部長、取締役、全員で共通した認識を持てていますか?それらはすべてサイエンスを入れられるところです。営業が欲しがるからと言ってサイエンスなしで入れた結果、5年後に誰が入れたんだ?ですよ。辞めて欲しい人がずっと残っていて困っている会社がいっぱいあります。そんなことをこれからも続けていて本当にいいのかってことです。今日は外資系の企業はあまり参加していませんが、外資系の人事ばかりが集まるところで聞くとほとんどがやっていますね。先ほどからお話していますが、みなさんがすぐにやらなきゃいけないことは採用のプロセスをゼロベースで考え直すことです。その中でなにを止めるのか、なにを加えるのか。予算を増やせないのなら、その配分をどうするんだということ。そして、どんなパートナーと対話し、どんなツールを使ってやるのか。わたしはイー・ファルコンのサイトにアクセスすればいいと思う。

わたしは去年一年間と、今年の先週までで日本の重厚長大と外資系、ネットベンチャー等々の人事部長、260人余りにお会いし、入社してから人事部長になるまでの過程をインタビューしてきました。その中で感じること、あるいは人事部長の方々が自らおっしゃることとして、人事が人事全体を把握していない素人集団、人事の中のことだけやたら詳しいマニアック集団になりがちだということが問題としてあります。ビジネスが変化していることにみなさんは日々注力していますか?全体を知っていますか?優れたパートナーを得て、人事をもっと勉強しようよということです。そして、信頼できる採用のパートナーは誰なのか、せっかく今日ここにお越しになったので、イー・ファルコンをちょっとクリックしてください。イー・ファルコンって言葉を今日の話の中で3回言えば、わたしの帰りのハイヤー代は出るのでこれ以上は言わない。これが今日のバナー広告です。最後にバナー広告をもう一個クリックしてみると、イー・ファルコンという会社がうんと小さい頃からわたしは見ていますが、すごいね、この会社は。今まさにウルリッチ氏も言っている、わたしもずっと言っている、採用にサイエンスを、これに20年前から取り組んでいるんだから。

今日はみなさん自身のリーダーシップというのが一番大事だということ、採用にサイエンスなしでは勝てないというお話しました。このまま直帰して、渡された資料を家のゴミ箱に捨てて終わりではなく、ぜひ行動に移して欲しい。行動変容力ありの採用担当者を期待しています。

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