お客様とプロの声

セガゲームス事例紹介
「変化の時代における適性検査の使い方」

2015/03/27

  • 語り手 株式会社セガゲームス
    セガネットワークス カンパニー
    経営本部 人材開発部部長 可部 良平 氏

※登場する方の所属企業、役職等は当時のものとなります。

市場をリードしてきた強みとベンチャー企業的な良さが融合

― まず、貴社事業の紹介からお願いします。

エンターテインメント分野で幅広い事業を行っているセガグループの中でも、当社はここ数年成長しているスマートデバイス(スマートフォン、タブレット端末の総称)向けのゲームやサービスを開発し展開している会社です。
この領域は成長・成熟がはやく、ここ数年でお客様のゲームに対するリテラシーが飛躍的に上がり、よりリッチなコンテンツが求められるようになっています。当社には、家庭用・業務用ゲーム開発経験の豊富な、技術力のある開発陣が揃っていますので、まさに今その強みを発揮して事業展開を進めている所です。ただ、スマートデバイス向けゲームというのは、従来の家庭用、業務用ゲームとは楽しまれ方も、ユーザー層も異なるため、技術力のみでは面白いゲームを作り出すことはできません。
そこで当社では、その不足を補う人材を、ここ2年半から3年位かけて外部から採用してきました。今では中途採用比率が6割を超えています。企業文化や雰囲気はセガグループを引き継ぎながらも、新しい人材が入ることでいい化学反応をおこしている。歴史ある企業の良さとベンチャー企業の良さが融合できている会社なのではないかと思っています。

― マーケットの特徴は?

この市場の特徴として、「先が読みにくい、もしくは読めない」という事が挙げられます。通信速度、通信方式、端末の進化・多様化などのハード的な変数に加え、人々の生活におけるそれらの端末の役割、関係性も変化し続けます。
多くの人々にとって、今やスマホはなくてはならない存在ですよね。遊ぼうと思って初めて手に取る家庭用や業務用ゲームに比べ、スマートデバイスは皆さんの懐に、既に深く入り込んでいるツールです。我々はそこにコンテンツやサービスを配信していく仕組みとノウハウを持っているわけですが、今後市場がどういう展開を迎えるかは予想が非常に難しい所です。
だからこそ、この3年で我々が注力したのは、業界の変化に追従するのではなく、むしろ業界を変化させる側になれるだけの影響力を持てるような仕組みとポジションを得る事でした。

事業拡大に適した人事制度と人材の獲得

― 事業拡大での人事の課題は何でしょう?

課題としては、とにかく人を採らなければならないということです。事業が加速度的に拡大しているので、多くの応募者の中から、次の拡大を担える優秀な、そして多様な人材を採っていかなければならない。これは私たちの会社に限った事ではありませんから、人材の争奪戦は熾烈を極めています。

― 実際にどのような手を打っているのでしょうか?

セガからセガネットワークスというハコを切り出して作ったのが最初の手段だったと思います。人の採用をとっても社員教育をとっても、大きな会社の中で横の部門とのバランスを考えずに、自分たちの状況や考えにしたがって素早く舵を切っていけるわけですから、新会社設立によって結果的に新しいマーケットにうまく適応することができました。

人事制度なども、会社を作った当初から順を追って変更を重ねてきています。このマーケットで戦いやすいようにセガネットワークスを切り出したわけですから、当然、人事に関しても自分たちに適した仕組みにしています。
正しい戦略や、十分なリソースがあったとしても、それを使ってアウトプットを作っていくのは人間、つまり当社の従業員です。従業員がより仕事をしやすいような仕組みを作っていくことが欠かせません。これからも人事として、聖域なくメスを入れていくつもりです。

適性検査eF-1Gを選んだ理由<br>~合わない人をふるい落とすのではなく、その人をどう活かすのか~

― 弊社の「eF-1G(エフワンジー)」を選択された理由を教えてください。

適性検査ツールを探していました。それまで使用していたツールにいろいろと課題があったのですが、まず、完全にWEB対応しているものと言うのが一つのクライテリアでした。採用の競争が激しい中で、適性検査の為にうちの会社にきて下さいというだけで足枷になります。また、仕事の多様化が進み、外国の方も採るとなると、当然、外国語対応していなくてはなりません。あとは、試験負荷が軽いながらも、その人をいろいろな角度で分析できることを求めました。「選考の性質」を変えたかったのです。
今までは、採用基準に対しての適合度を見て選考する。どちらかと言うと、大きな母集団の中から条件に合わない人をふるい落すための適性検査でしたが、これだけ世の中が多様化し、獲得競争が厳しくなると、選考の質を変えなければなりません。「こういう人を探そう」ではなくて、この人はどういう人だという理解をした上で、自分たちの組織の中で使いどころがあるかどうかという観点で検討する方が良い。また、会社が候補者を選ぶのと同時に、候補者も会社を選ぶわけですから、この人は、どう説得すればうちの会社に来てくれるのかという事も考えなければなりませんから、受検者の「人となり」が立体的にイメージできるようなツールが欲しいと思っていました。

さらに、従来は採用と社内アセスメントで違う適性検査ツールを使っていたのですが、それでは一貫性を欠くので、統一のツールを使いたいとも考えていました。昔のように、基本的には新卒で入社し、その後のステージにおいて、適宜目的に応じたツールを使うと言うのであれば、ツールはある程度バラバラでも良かったかも知れません。ですが、今はそんな時代ではありません。同じ会社の中でもプロパーとキャリア採用組がいるのが普通です。中から上がって管理職になる場合と、外から管理職に採る場合、それぞれをアセスするツールが違っていたとしたら、何か変ですよね。また、個人の経年的な成長・変化を見る場合においても、同じツールを使い続けている方が、都合が良い。適性検査というのは単純に採用や昇格昇進の足切りに使うだけではなく、もっといろいろなことに使えるはずです。

それに適したツールはどれだろうと、自分で6社ほど受けてみました。その検査結果を自分だけではなく、周りの人がどう思うかも見てもらい、検査項目、時間、言語対応などスペックも含めて総合的に評価した結果、「eF-1G」が弊社に一番合っているということで選ばせていただきました。

ちなみに最終選考に残った他社のものは、項目一つ一つの精度は高いので受検者本人が自分の結果を見ると、「当たっている」と言う感じがするのですが、第三者がその結果からその人の人物像をイメージするには難がありました。検査結果を見るのは、本人ではなく、第三者である事が多い事を考えると、eF-1Gの方が良いと思いました。
さらに、測定項目は各社、類似する点もありますが、「eF-1G」はグルーピングが上手いですね。Ⅰ(Suitability)からⅣ(Fundamentality)までの階層別(右図)で、上の方は変わりやすいのに対し、下の方は変わりにくいけれど、社会性にコーティングされていて表出しない場合があるなど、ロジックが分かりやすいと思います。

― 採用要件ありきでなく、まず人物理解から、なのですね。

当社の場合、採用要件はあってないようなものです。自分たちの会社のミッション・ビジョンに合う人というのは最低条件としてあると思いますが、「どんな人が組織で活躍するか」なんてことは、固定しない方が良い。適性検査やレジュメから得た情報で、その人を立体的にイメージする。その上で、「こうだったらいいな」「こうだったらイヤだな」を考えておくわけです。適性検査で全てが分かるわけありません。あくまでも「ヒント」です。後は、面接で実際に対峙してみて、自分の仮説を検証して行くわけです。仮説をもった上で面接に臨むのと、持たずに面接に臨んだのでは、面接の確認のポイントの的確さが大きく変わると思います。少なくとも本人が答えたものの結果ですから、どこかしら引き出し、糸口があるはずです。
仮説づくりの道具ですから、基本的に検査の点数が何点以下だったら採らないという使い方はしていません。そもそも検査結果の数値は、誰かと相対的に比較しているわけではありません。例えば、謙虚な人は全体的に低くなります。「私はそこまで言い切れない、私はそんなに情熱的ではない」と本人は答えるかもしれませんが、「おれは情熱的だ」と言っている隣の人と、「情熱」の尺度は比べられない。あくまで仮説を立てる上で参考とする傾向や波形を見るものとして使うべきだと思っています。

「eF-1G」導入で採用選考の質が変化、社員への展開へ

― 「eF-1G」の導入によって、変化したことはありますか?

まだまだこれからだとは思いますが、狙い通り、採用選考の性質は変わったと思います。ある一定の基準から外れたものを落とすという選考ではなくて、こういう人はどう活かせるだろうかをイメージして面接するというふうに変わりつつあるということです。それと、人物像に対してある程度の仮説をもって面接に臨めるようになったので、面接の限られた時間の使い方がリッチになりました。

採用選考から使い始めたのですが、経営陣や従業員達にも気に入って貰えて、せっかくだから全社員受けさせてみようということになったのです。全社員に実施した事で、生きたデータが集まりました。ゲーム会社ですから、こういったデータは大好物と言う人が多いんです。勝手にそれぞれに活用方法を編み出して行きました。自身、同僚、部下、上司、組織の特性を押さえた上でアクションが取れるようになった事は大きいですね。
リテラシーの高い人間は、ローデータをデータベースとして、ああでもない、こうでもないと検証・分析を繰り返しています。このデータはいったいどういう意味を持っているのだろうか、どんなデータとどんな事象に相関関係があるだろうか。こんな検証がたくさん行われて、有効なものが共有されていけば、ツールの使い方はさらに進化して行きますので、今後が楽しみです。

― 採用だけでなく社員の方へも展開されておりますが、経営陣が「eF-1G」を良いと認めてくださったポイントは何でしょうか?

「多様」を前提としている点、だからこそ自由なグルーピングやパターン化が可能と言う点、おかしなバイアスを与えにくいと言う点です。「eF-1G」は、使い手の手腕が問われるところはありますが、他のツールに比べると、意図的な誘導が少なく、受検者のありのままのキャラクターが掴みやすいと思います。

今後の構想、期待

― 今後の構想をお聞かせください。

採用、自己啓発、マネジメント、組織作りなど、活用出来る場面が沢山あります。それぞれの場面においての使い方を進化もしくは深化させて行きたいですね。
採用の場面においては、自分の採用の傾向を知る(どういうタイプの人間を採ってしまいがちか)といった使い方もありそうです。組織作りにおいては、自組織の適性を基準とするポートフォリオを把握した上で、どんな人を入れるとどんなことが起こりそうかという仮説を立てることができます。
自己分析にも使えます。例えば、自分の経年変化を見るとか。人間は自分の成長を実感できる機会があまり多くないと思います。実際には成長していても、変化は徐々に起こるので感じ取りにくいのです。毎日そばにいる自分の子供の成長は実感しづらいけれども、2年ぶりに会った親戚には大きくなったと言われますよね。そんな徐々に起こる変化の累積を適性検査で確認できるのではないかと思っています。
僕の70点とあなたの70点は比較が難しいですが、僕の70点と1年前の僕の70点は比較的近いものとして比較できるので、自分の中の変化が見られるのはおもしろいと思います。
せっかく沢山の検査項目があるのですから、色んな場面で使い倒して行きたいですね。

― 最後に、弊社へのご期待、ご要望をおきかせください。

より多くの言語に対応して頂きたいです。また、データの使い方について、仮説立て・検証を沢山実施して結果を共有して頂きたいですね。自社でやれる事には物理的な限界がありますから。
たかがツール、されどツールです。多くの会社で使い倒して、その手法が共有されていけば、今以上に強力で使い手のあるツールになりますね。期待しています。

― ありがとうございました。

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